地方で出会った素敵デザイン「今日のねこもよう」

かわいいお土産をいただきました。

\ ジ ャ ン /

今日のねこもよう。猫をかたどったショコラサンドクッキーです。

かわいいし美味しそう〜(ショコラ大好き)。さらにデザインの視点で勉強になるポイントが沢山あったのでメモメモ。

目次

パッケージデザイン

まずこれ。なんだろな?と気になる「今日のねこもよう」というネーミング(商品名)。お土産売場には沢山の土産品が並んでいるのでどうやって目を引くかが大事ですよね。このネーミングは気になっちゃいます。猫は気まぐれなんて聞きますけど「ねこ模様」じゃなく「ねこもよう」と平仮名表記にしたことで、猫のそんな愛らしさも連想されます。

デザイン(この場合はパッケージ紙面と立体の構成)もシンプル。沢山の情報がある中で“ふっ”と抜けた印象をあたえることで目を引きますね。猫の顔が大きく表示されていなくても商品名シルエットで「猫」であることを直感で認識できます。

大きさや派手さは視覚への刺激?は強いけれど、これは逆のアプローチですね。

パッケージの表面(お客さんが手に触れる)は加工してあります。すべすべしてて指紋がついたりしません。マットPP加工かな?PPはポリプロピレンのこと。これで紙にコーティングするとリッチな仕上がりになりますし、手で触れたり商品どおしの摩擦による劣化も防ぎます。シンプルなデザインの時は紙質加工へのこだわりが大事です。

さて、あけますよ〜。

に ゃ ー ん \

はあぁ、ここにいたのね。愛らしい顔でこちらをのぞいてます。こんにちは。開けるまでお顔を拝むことはないので余計にグッときます。こういうの好きです。手にとる人の行動と心の変化が考えられているのが心に響きます。もちろん可愛さも。

おや?左側に何かある・・・?

ありがたやー。クッキーを握った肉球を拝むことができました。 “サッ” もかわいい。笑

猫の顔と手は別パーツではなく同じ紙に印刷してあって折り目と切り目で機能を分けてあります。ベロ部分(内側に折ってあるココでは猫の顔)の紙は余分に必要になるけど別パーツで印刷して貼る作業は不要なので、遊び心をプラスしつつも材料と作業工程の削減になってますね。

ナイスですにゃ。

プロダクトデザイン

少し丸みをおびた長方形のクッキーが8枚入ってました(写真は6枚ですが。2枚もう食べちゃいました。笑)。食べながら猫型にしていくので最初は長方形なんですね。縁日のチクチク(正式名称なんていうんだろう)みたいな食べ方になっているんです。

そのため搬送時に箱の中でボロボロになるという心配がないのが良いですよね。このクッキー、サクホロで崩れやすいんですよね。でもそのサクホロ食感が最高です。

流通のことを考えるとサクホロは天敵です。作り手から食べ手までの間に様々な流通経路を経由するため猫型のサクホロクッキーだと「猫さんどちらにいました?」・・・ってなっちゃう。涙

これはその課題をクリアしつつ遊び心とかわいさを兼ね備えているんですよね。

おもしろい〜。ナイスアイデアですよね。もようが色々あるのも良いです。続きはコミュニケーションデザインで。

コミュニケーションデザイン

この商品で一番グッときたのは、会話が生まれるコミュニケーションデザインです。

お土産はシェアして食べることが多いと思います。なので「個包装」「複数」「日持ち」が鉄板ルール。これはその条件をクリアした上で会話が生まれるきっかけもデザインされています。

「猫のもよう」「自分で猫型にする」の2つです。

・・・想像してみます

「どの猫さんにする〜?」「この子うちの子と一緒だ〜」「今日は三毛猫♪」(←猫のもよう)
「上手に型どれた〜!」「私の猫の方がうまい!」「あぁ〜、耳がかけた。涙」(←自分で猫型にする)

こんな会話が生まれるのが想像できますよね。うんうん。

もれなく私もこの通りの会話をデザイン室の仲間としました。うんうんうん。

まとめ

デザインはもちろんお味もバッチリ。サクホロで程よい甘さと好みの味でした。美味しいのでいっぱい食べたいけれどシェアするほど幸せになるクッキーなので我慢我慢。ゆっくりみんなで味わいます。

ご馳走さまでした。

追記(2022年3月):群馬土産にいただいたのですが、先日岩手に行ったら土産売場で売ってました。ご当地ものじゃなくて全国展開してるのね。にゃんとまぁ。

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